U-RD直流電流センサシリーズは、リング状のギャップ付鉄芯と磁気センサとして、ホール素子を組合せた構造を基本としております。直流から高周波の交流までの電流を連続して計測することができ、3A〜2000Aまで広い範囲の用途に適合します。

直流電流センサ・シリーズラインナップと特長・用途

ホール素子センサの原理

貫通電流（Io）に比例した磁束は鉄芯で収束され、ギャップに挿入されたホール素子を貫通し、ホール効果によるホール電圧（V_H）が発生します 。

【設計例】
・ギャップに発生する磁束密度（Ｂ）はおよそ
B＝Io・μo/l（T）
l＝1.6mmの時：B＝Io・4π×10⁻⁷/1.6×10⁻³
・GaAsタイプホール素子の代表的な感度（Vh）は Ic＝5mA；Vh＝800mV/テスラ
・センサとしての電流感度（V_H）はVH＝B・Vh＝0.628・Io（mV）

回路例−1（ホールアンプ方式）

（ポイント）
・ホール電圧を直接増幅し電圧出力を得る。
・A1：自動オフセット設定。
・A2：出力アンプ
アンプゲイン　AV＝（R5＋R6＋FS）/R5
AV＝150以上は、推奨できません。
・C2：オーバーシュート防止用、f 特性により決定。
・PC板の設計・ノイズ対策は、充分な吟味が必要です。

回路例−2（サーボアンプ方式）

（ポイント）
・ホールセンサ出力をフィードバックコイルに帰還させることで、鉄芯をゼロ磁束とする。サーボ回路を構成。
・この時コイルに流れる電流は、一次電流と等しい（AT）となる。出力は検出抵抗Rsの両端で検出する。
Eo＝Rs・Io/n（V）となる。
・制御電源は（Io/n＋回路動作電流）以上となるので要注意。
・Q1，Q2はIo/n（A）を駆動するバッファードライバ。
・Rsを接続しないで、電流出力とすることもできる。
・PC板設計・ノイズ対策は、充分な吟味が必要です。

型式表記例と機能説明

直流電流センサ・主要製品一覧表